こんにちは。
オンアパートメントの家主、mitsuyamaです。
さて、今回のHIROY GLASS STUDIOさん工房取材 第3弾は、
花岡 央さん(以下ヒロイさん)の「大切なもの」についてです。
▲「大切なものはなんですか。」
この質問、じつは取材前から花岡夫妻に聞いていました。大切なものって、一言では語れないのに野暮なことを聞いてすみません。
でもちょこっと覗いてみたかった。ご夫婦に興味津津。
▲数ある大切なものの中からヒロイさんが話してくれたのは、
『道具』についてです。
▲こちらは、右からピンサー、紙リン、はさみ、コテ、パファーなどなど。
ガラスを切り離したり整えたりと、それぞれにきちんと役割があります。
工房で鎮座する道具たち、とにかくすごくかっこいいんです。
▲こちらのはさみは、学生時代に初めて自分で買った道具だという。
「今は普通に買えるけど、あの頃はむちゃくちゃ頑張って買ったなぁ。」とヒロイさん。
実は、植木などを切る剪定ばさみだそうですが、もちろん今はもうキレ味が悪くなっている。
「これじゃなくてもいいんだけど・・・。」なんていいながらも、
今でもグラスを切り離すときに使用して、このはさみを第一線からはずさない。
▲こちらは、吹きガラスのメッカであるイタリアのムラノ島(ムラーノ)で作られたはさみ。1970年代までは門外不出、この島から外に出回ることがなかったという。
とっても良く切れるはさみらしいのですが、
「この職人さんのお父さんの世代がさらによかったらしいですよ。」
と、この日一番の笑顔を見せたくれた道具萌えなヒロイさん。
▲そしてこちらは、ヒロイさん自作の道具用のウォールハンガー。きれいに並ぶ道具が順番を待っているよう。
溶接なんかもお手のもの。いろんなものを自作するし、既製品をカスタマイズするのも好きだという。
▲岡山県のガラスの先輩達から教えてもらいながら作ったという窯も、自分が使いやすい高さや角度にカスタマイズされていて、自分で作ったからこそ、炉内の構造を理解しているのでメンテナンスしやすいという。
▲窯を作るとき、先輩に窯の設計図まで見せてもらったという。
岡山県で同じくガラスで生きる先輩や同士と、技術の共有をしてお互いを高め合うこともよくあるそうです。
競争があってもおかしくない世界の中で、それってとても豊かなことに感じます。
工房には、ヒロイさんにとって大切なものでいっぱいでした。
▲つぎにご紹介したいのは、工房に併設されたギャラリーに飾ってあった、娘さん用だというガラスの雛人形。
ここにもヒロイさんの「大切」が溢れていました。
▲そして、ご自宅におじゃました時のこと。
キッチンで並ぶご夫婦。
▲ここにも「大切」がありました。
ヒロイさんにはいつもそばに「大切なひと」がいる。
次回は、その奥様である雅子さんの大切なものについてです。
お楽しみに♪
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次回の【アトリエjournal】もHIROY GLASS STUDIOさんの工房取材です。
<journalスケジュール>(仮)
No.4 雅子さんの大切なもの
No.5 人気シリーズrenの制作について
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