家主日記

我戸幹男商店さんのご紹介

2019.12.23お取扱い作家

今回は、漆の町、石川県山中温泉で洗練された漆器を作られている我戸幹男商店さんをご紹介致します。

漆は少しハードルが高いように感じられますが、もっと身近に食卓に並べばいいなぁと家主は思いました。

そこでオンアパートメント初の漆器入荷は、個人作家さんではなく、伝統を重んじながら新しいデザインを積極的に取り入れる職人さんがいるこの我戸幹男商店さんをお迎えさせていただきました。

もちろん大切に使えば永く受け継いでいくことが出来る漆器ですが、気軽にも使って楽しみたい。

陶磁器やガラスとはまた違った楽しみ方をプラスしてはいかがでしょうか。



–山中漆器について–

山中漆器の始まりは、安土桃山時代の天正年間(1573~1592年)。諸国山林伐採の許可書を持つ木地師(きじし)が越前(福井県東北部)の山林部より石川県山中温泉に移住し、轆轤挽き物の技術が伝わったのが起源です。

その後、山中に移って温泉客さんに木地挽きを生業とした木地師たちにより山中漆器発展の基礎が築かれました。

現在は、茶道具を中心とした塗り物の産地としても有名です。

江戸末期に木地師によって考案された「加飾挽き」や「薄挽き」など、高度な技術は山中漆器の大きな特徴であり、全国一の木地轆轤挽き物産地として山中を支えています。


 

–うつわの裏に入ったサイン「彰宣(しょうせん)」について–

1978年に「彰宣」ブランドとして商品開発を開始し、

「彰宣」とは、木地師の理念を受け継ぐ、彰夫・宣夫の頭文字をとって名付けられました。

彰宣の漆器は、天然の素材が生み出す美しい木目と木地師が丁寧に仕上げた木地の完成度を重んじ、決して隠すことなく豪快に木目を見せます。それは裏を返せば誤魔化しが利かないことを意味し厳選された素材・木地師の挽き・透明感のある拭漆仕上げのすべてが完璧であってこそ成り立ちます。

引用:我戸幹男商店公式カタログ


【我戸幹男商店  profile】
1908年(明治41年)石川県山中温泉で我戸木工所として創業。現在、石川県加賀市に本社や直営ショップがあり、2016年グッドデザイン賞、2018年第53回全国漆器展など数々の賞を獲得、永く愛される漆器作りを心掛けておられます。